不来方賞(こずかたしょう)は、岩手県競馬組合が盛岡競馬場で施行する、3歳馬によるダートの重賞競走です。2024年にJRA交流のJpnIIへ格上げされ、正式名称も「農林水産大臣賞典 不来方賞」となりました。地方競馬の伝統を受け継ぎながら、中央・地方の有力3歳馬が集う重要なレースへと発展しています。
2026年の第58回は9月1日に開催され、JRA所属のイッテラッシャイが優勝。戸崎圭太騎手とのコンビで、ダート2000メートルを2分00秒9で走破しました。この記事では、2026年の最新結果や出走表、オッズ、歴代優勝馬に加え、競走名の由来となった不来方城と盛岡城の関係まで、公式競走記録や盛岡市の歴史資料をもとに解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 基本情報:読み方は「こずかたしょう」。盛岡競馬場のダート左回り2000メートルで行われる3歳馬限定のJpnII競走です。
- 2026年の結果:9月1日に開催され、イッテラッシャイが2分00秒9で優勝。単勝オッズは2.0倍でした。
- 名称の由来:「不来方」は古くから盛岡の地を指す地名で、不来方城は盛岡城の築城以前に同じ場所に存在した城郭です。
【不来方賞とは?】読み方・格付け・基本情報をわかりやすく解説
不来方賞の読み方は「こずかたしょう」です。「不来方」を初見で正しく読むのは難しいものの、盛岡の歴史を知るうえでも重要な地名の一つです。競馬では、岩手競馬の歴史を代表する重賞であると同時に、現在は全国規模のダート競走体系に組み込まれた3歳馬の大一番として位置づけられています。
地方競馬全国協会の競走紹介によると、不来方賞は1969年に創設されました。長年にわたり岩手競馬の3歳馬路線を支えてきた競走で、開催場や競走体系は時代とともに変化しています。2019年以降は岩手の3歳クラシック路線の最終戦を担い、2024年にはJRA交流のJpnIIへ格上げされました。
2026年の基本情報は次のとおりです。
- 正式名称:農林水産大臣賞典 不来方賞
- 主催:岩手県競馬組合
- 開催日:2026年9月1日(火)
- 競馬場:盛岡競馬場
- 競走格付け:JpnII
- 出走資格:サラブレッド系3歳
- 距離・コース:ダート2000メートル、左回り
- 1着賞金:4000万円
- 負担重量:定量56キログラム、牝馬は2キログラム減
ここで押さえておきたいのは、不来方賞が単なる岩手県内の重賞ではないという点です。2024年の改革によって、JRA所属馬や他地区の地方競馬所属馬も参加する交流競走となり、全国レベルの3歳ダート路線を見通すための重要な一戦になりました。
【2026年最新】不来方賞の日程・結果・出走表・オッズを総まとめ
2026年の不来方賞は9月1日に終了しています。これから観戦情報を調べる読者にとっては、開催日だけでなく、実際にどの馬が出走し、どのような結果になったのかを把握することが大切です。
地方競馬全国協会の公式競走成績によると、第58回を制したのはJRA所属のイッテラッシャイでした。戸崎圭太騎手を背に、11頭立てのレースで1番人気に応えています。
2026年の上位着順と単勝オッズは次のとおりです。
- 1着:イッテラッシャイ(戸崎圭太騎手)2分00秒9、単勝2.0倍
- 2着:ロックターミガン(西村淳也騎手)2分01秒9、単勝3.9倍
- 3着:シーズザスローン(武豊騎手)2分02秒6、単勝9.6倍
- 4着:リアライズグリント(坂井瑠星騎手)2分04秒2、単勝3.6倍
- 5着:レジェンドバローズ(山本聡哉騎手)2分04秒4、単勝56.8倍
2026年の出走馬は、イッテラッシャイ、ロックターミガン、シーズザスローン、リアライズグリント、レジェンドバローズ、フォースメン、メイショウコマチ、ミッジーチャンプ、サスケベラ、ロジータサンライズ、レノヴァティオの11頭でした。
勝ち馬のイッテラッシャイは、コーナー通過順が1-1-1-1。序盤から先頭を守り、そのまま押し切る逃げ切り勝ちでした。2着ロックターミガンには6馬身差をつけ、勝ち時計は2分00秒9。馬場状態は稍重でした。
払戻金にも触れておきましょう。単勝は200円、馬連は560円、三連複は1220円、三連単は3950円でした。いずれも100円の投票に対する払戻額です。これらは2026年の確定結果であり、次回開催のオッズや配当を示すものではありません。
2026年の結果を振り返る際に注目したいのは、上位人気馬が上位を占めた一方、単純な人気順では決着していないことです。2番人気のリアライズグリントは4着となり、3番人気のロックターミガンが2着に入りました。馬券の検討では、人気だけでなく、展開やコース適性を併せて評価する必要があります。
【JpnIIの意味】ダートグレード競走とジャパンダートクラシックの関係
不来方賞を理解するうえで欠かせないのが、JpnIIという格付けです。JpnIIは、日本のダートグレード競走に用いられる格付け表記です。JRAのGIIという表記と同一のものとして扱うのではなく、国内のダート競走体系における位置づけを示すものとして理解すると分かりやすくなります。
2024年の格上げは、地方競馬と中央競馬を含む3歳ダート路線の整備と関係しています。不来方賞は、地方競馬の伝統を持つ競走でありながら、JRA所属馬や他地区の地方競馬所属馬が同じ舞台で競うレースへと役割を広げました。
さらに重要なのが、3歳ダート三冠の最終戦であるジャパンダートクラシックJpnIとのつながりです。不来方賞の1着馬には、ジャパンダートクラシックへの優先出走権が与えられます。つまり、ここでの勝利は一つの重賞タイトルにとどまらず、3歳ダート路線の頂点を争う次の舞台へ進むための大きな意味を持っています。
2025年の優勝馬ナルカミは、不来方賞を制した後、ジャパンダートクラシックも優勝しました。一方、2024年の優勝馬サンライズジパングは、ジャパンダートクラシックで3着に入っています。こうした実績からも、不来方賞が秋の3歳ダート路線を占う重要なステップ競走であることが分かります。
コースそのものにも特徴があります。盛岡競馬場のダート2000メートルは、4コーナー奥からスタートし、1周1600メートルの左回りコースを走ります。ゴール前の上り坂を2回越えるほか、3コーナーからの下り坂も勝負どころの一つです。コースの高低差は4.4メートルあり、単純な距離適性だけでなく、ペース配分や位置取りもレースの結果に影響します。
このため、不来方賞では、中央競馬での実績だけを見て判断するのではなく、地方競馬の砂への対応力、2000メートルを走り切るスタミナ、盛岡の起伏への適性などを総合的に見ることが重要です。
【不来方賞の歴代優勝馬】過去の結果から見える競走の変化
不来方賞の歴代優勝馬を振り返ると、岩手競馬の3歳馬路線を支えてきた地域重賞から、全国の有力馬が集うダートグレード競走へと変化した過程が見えてきます。
地方競馬全国協会の重賞競走優勝馬一覧に基づく、直近5回の主な記録は次のとおりです。
| 開催年 | 優勝馬 | 競馬場・距離 | 勝ち時計 | 競走の位置づけ |
|---|---|---|---|---|
| 2026年 | イッテラッシャイ | 盛岡・ダート2000m | 2分00秒9 | 第58回・JpnII |
| 2025年 | ナルカミ | 盛岡・ダート2000m | 2分01秒2 | 第57回・JpnII |
| 2024年 | サンライズジパング | 盛岡・ダート2000m | 2分03秒2 | 第56回・JpnII |
| 2023年 | ルーンファクター | 水沢・ダート2000m | 2分08秒8 | 第55回・旧競走体系 |
| 2022年 | マナホク | 盛岡・ダート2000m | 2分06秒9 | 第54回・旧競走体系 |
2024年からの3年間を見ると、優勝馬はサンライズジパング、ナルカミ、イッテラッシャイと毎年入れ替わっています。いずれもJRA所属馬で、中央競馬の有力3歳馬が地方競馬の舞台で結果を残してきました。
一方、2023年は水沢競馬場で開催され、岩手所属のルーンファクターが優勝しています。不来方賞は長い歴史の中で競馬場や競走体系が変化してきたため、過去の記録を比較するときは、開催年だけでなく、格付けや出走条件も確認する必要があります。
特に注意したいのは、2024年を境にレースの位置づけが大きく変わった点です。JpnIIとしての過去結果はまだ限られており、それ以前の優勝馬や走破時計を、そのまま現在のレースと同じ条件で比較するのは適切ではありません。馬場状態や開催場、出走馬の構成も考慮して読み解くことが大切です。
【名前の由来】不来方城と盛岡城はどうつながっているのか
不来方賞という競走名は、盛岡の古い地名「不来方」に由来します。盛岡市の公式歴史資料によると、現在の盛岡城跡がある場所には、かつて南部氏の家臣である福士氏の不来方城が存在していました。
ここで押さえておきたいのは、不来方城と盛岡城が、単に名前だけを置き換えた同一の城というわけではないことです。不来方城があった土地に、南部氏が新たな縄張りで城を築き、石垣や曲輪を整備して盛岡城へと発展させていきました。不来方城は、盛岡城の前身にあたる城郭として理解すると分かりやすいでしょう。
盛岡市の公式資料では、南部信直が1591年に三戸から不来方への居城移転を決め、1597年には嫡子の南部利直を総奉行として築城の着手が伝えられています。翌1598年に正式な許可を得た後、工事が本格化しました。その後、城郭と城下町の整備が進み、盛岡は江戸時代を通じて盛岡藩の中心として栄えました。
現在の盛岡城跡は、盛岡市内丸にある盛岡城跡公園として知られています。盛岡市の公式案内では、国指定史跡として扱われており、城跡には石垣などの歴史的遺構が残されています。競走名に使われる「不来方」という言葉には、こうした地域の歴史が刻まれているのです。
なお、「不来方」という地名の語源については、鬼が二度と来ないと誓ったという伝説などが紹介されることがあります。ただし、伝説として語られる地名の由来と、競走名が歴史的な地名に由来するという事実は、分けて理解する必要があります。
不来方賞は、岩手競馬の伝統を象徴する名前を残しながら、現在の全国的なダート競走体系の中で新しい役割を担っています。競走名の背景を知ると、レースそのものだけでなく、盛岡という土地の歴史にも目を向けるきっかけになります。
【不来方賞の予想・オッズ】馬券検討で押さえたい判断基準
不来方賞の予想では、出走馬の能力比較に加え、盛岡ダート2000メートルへの適性を確認することが重要です。JRA所属馬が実績面で注目されやすい一方、地方所属馬にもコース経験や地元での実績という強みがあります。所属だけで優劣を決めず、各馬の近走内容を比較する姿勢が求められます。
具体的には、次の4点を確認すると、出走表やオッズを読み解きやすくなります。
- 距離適性:1800~2000メートル前後のダート戦で、最後まで脚を維持できているか。
- コース適性:左回りや起伏のあるコースで、安定した走りを見せているか。
- 展開と位置取り:先行馬の頭数やペースを踏まえ、逃げ・先行・差しのどの形が生きそうか。
- 馬場状態:良馬場、稍重、重、不良といった条件の違いが、各馬の過去の走りにどう表れているか。
2026年の結果は、展開を考えるうえで一つの参考になります。勝ったイッテラッシャイは序盤から先頭に立ち、そのまま押し切りました。ただし、1回の結果だけで「不来方賞は逃げ馬が有利」と断定することはできません。出走馬の顔ぶれや馬場状態によって展開は変わるため、過去の傾向と当日の条件を組み合わせて考える必要があります。
オッズについても、単勝人気だけでなく、予想される勝率との釣り合いを考えることが基本です。2026年のイッテラッシャイは単勝2.0倍で1番人気でしたが、これはあくまで当該レースの確定時のオッズです。次回の不来方賞のオッズを示すものではなく、将来の出走馬や人気を予測する根拠として、そのまま使うことはできません。
また、出走表は枠順、馬番、騎手、負担重量、所属などを確認するための資料です。予想を組み立てる際は、出走表で出走条件を確認し、近走成績と馬場適性を比較したうえで、オッズを最後の判断材料として使うと、人気だけに引っ張られにくくなります。
次回開催の出走予定馬やオッズを調べる場合は、岩手競馬の公式発表や地方競馬全国協会の競走情報を確認するのが確実です。競走日程、出走馬、枠順、オッズは開催ごとに更新されるため、過去の情報と次回の情報を混同しないことが大切です。
【不来方賞】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:不来方賞は何と読みますか?
A1:不来方賞は「こずかたしょう」と読みます。「不来方」は、古くから盛岡の地を指す地名です。
Q2:不来方賞はいつ開催されますか?
A2:2026年は9月1日(火)に盛岡競馬場で開催されました。次回の開催日については、岩手競馬が公表する最新の日程を確認してください。
Q3:不来方賞はJpnIIですか?
A3:はい。2024年にJRA交流のJpnIIへ格上げされました。3歳馬限定のダート2000メートル戦で、1着馬にはジャパンダートクラシックJpnIへの優先出走権が与えられます。
Q4:2026年の不来方賞の優勝馬とオッズは?
A4:イッテラッシャイが優勝しました。戸崎圭太騎手とのコンビで2分00秒9を記録し、単勝オッズは2.0倍でした。
Q5:不来方城と盛岡城は同じ城ですか?
A5:厳密には、単に名称だけが変わった同一の城と考えるよりも、不来方城があった土地に南部氏が新たな城を築き、盛岡城へと発展させたと理解するのが適切です。不来方賞の名称は、この歴史的な地名に由来します。
まとめ:不来方賞は岩手競馬の伝統と全国ダート路線を結ぶ重賞
不来方賞は、1969年に創設された歴史ある競走であり、2024年のJpnII格上げによって、全国の3歳ダート路線における重要性をさらに高めました。盛岡競馬場の左回りダート2000メートルを舞台に、JRAと地方競馬の有力馬が競い、勝ち馬にはジャパンダートクラシックへの優先出走権が与えられます。
2026年はイッテラッシャイが逃げ切りで優勝し、2分00秒9の勝ち時計を記録しました。歴代優勝馬を調べる際には、2024年以降のJpnIIとしての記録と、それ以前の地域重賞としての記録を分けて見ることが大切です。
そして、「不来方」という名前の背景には、南部氏が築いた盛岡城と、その前身にあたる不来方城の歴史があります。競走の格付けや結果だけでなく、名称の由来や地域の歴史も知ることで、不来方賞の魅力をより立体的に理解できます。次回のレースを予想する際は、最新の出走表、馬場状態、コース適性、確定前のオッズを確認し、過去の結果と当日の条件を組み合わせて判断することが重要です。 (出典: 不 来 方 賞(Yahoo!ニュース))